先日、「旅をする蝶」として知られる「アサギマダラ」に遭遇しました。
アサギマダラは、普通のチョウチョとは違う点がいくつもあり、謎の多い蝶でもあります。
アサギマダラが「旅をする蝶」と呼ばれる理由
ふわふわと舞うように飛ぶアサギマダラですが、特長的なのはなんといっても「移動する距離」。
アサギマダラは、春と秋にはなんと1,000~2,000キロもの距離を飛んで移動します。
海や国境をも越えて長い距離を移動することから「旅する蝶」と呼ばれるようになりました。
ふだんはふわふわ・ひらひらと飛んでいますが、空気の流れや状況に応じて、速く飛んだり、高く飛んだり、トリッキーに飛んだりします。
アサギ色とまだら模様
アサギマダラは「マダラチョウ」の仲間で、体を見ると「まだら模様」をしています。
アサギマダラの「アサギ」はアサギ色のことで、「明るい空のような色」を指します。
光の加減によって白っぽくみえることもありますが、翅(羽根)に淡いブルーが入っていることからこの名前がつきました。
今回の写真では白に近い感じに写っていますが、状況によってはかなり青っぽくみえることがあります。
アサギマダラのオスとメス
アサギマダラのオスとメスは、翅(羽根)の裏側をみるとわかります。この写真のように、後ろの翅(茶色が多いほうの翅)に黒い班紋があるのがオスです。
メスにはこの斑紋がありません。
アサギマダラは、花や植物にとまると翅を開いたり閉じたりしますので、その時にチェックすると見分けやすいかと思います。
どこにとまるか
アサギマダラは、ヒヨドリバナやフジバカマなどによくとまります。
主に、「ピロリジジンアルカロイド」という物質が含まれている植物を好み、この物質が多く含まれているものであれば、花でなくともとまります。
ちなみに「ピロリジジンアルカロイド」は毒性があり、アサギマダラが敵から身を守る効果があるともいわれています(オスが出すフェロモンの成分にもなっています)。
▼アサギマダラに興味がある方におすすめの本です。
今回のカメラ
今回使ったカメラは、NikonのCOOLPIX B700です。
高倍率ズームを搭載したコンデジで、「ネオ一眼」とも呼ばれるタイプのカメラです。
アサギマダラはどこでも見られる蝶ではないので、遭遇したら「とりあえず撮る」のがおすすめです。
飛び方はかなり気まぐれで、いったん飛んでしまうと、一気に離れたところに行ってしまう場合があります。
B700で撮る場合は、望遠側で狙うのがおすすめ。
花や植物にとまった時は、翅を閉じたり開いたりします。いろいろな角度や表情を撮るとたのしいかと思います。
▼今回の撮影に使ったカメラです。