このところ、PENTAX K-70とTAMRON「SP AF90mm F/2.8 Di MACRO 1:1」の組み合わせが気に入っている。
撮るたびに感動や驚きがある。
タムキューことTAMRON「SP AF90mm F/2.8 Di MACRO 1:1」は、その名の通り90mmのマクロレンズである。
やわらかい描写とその焦点距離から、ポートレート用としても知られているレンズだ。K-70につけると、35mm判換算で焦点距離135mm相当の画角になる。
シャープさとやわらかさのバランスがとても心地よく、撮っていて実にたのしいレンズだ。
タムキューのおもしろさ
タムキューはよくボケるのでつい開放で撮りたくなるが、F4.5~F8あたりを使うのもたのしいレンズだ。やわらかさを残しつつ、その絞りにあった描写になる。
タムキューのおもしろさは、ピントの合った部分とそうでない部分(アウトフォーカス)の描写が非常に自然だということ。開放で撮っても、絞って撮ってもその特長は変わらないので、安心して撮ることができる。
K-70とタムキュー
さて私は、タムキューをPENTAX K-70につけているわけだが、この組み合わせが非常に気に入っている。
ご存知の方もいるかもしれないが、K-70はこのクラスでは非常に充実した性能を持ったカメラである。いわゆる「機能全部盛り」で、上位機種並みの機能もいろいろ入ったカメラだ。
描写もよくとても気に入っているのだが、時々「きっちり写りすぎかなあ」と思うことがある。
下の写真は、K-70に単焦点レンズ「smc PENTAX-DA 50mmF1.8」をつけて撮ったもの。
50安ともいわれる安価な単焦点レンズだが、K-70の性能とあいまって、きっちりと写ってくれる。
もちろんレンズによって描写に違いはあるが、今はこうした「きっちり写る」のが主流である。こういう表現が適切かはわからないが、いい意味でデジタルらしい写りだと私は感じている。
が、あくまで私の好みだが、時にもう少しやさしく撮りたい時がある。そこで使い始めたのがTAMRON「SP AF90mm F/2.8 Di MACRO 1:1」である。
どちらも「タムロン90mmマクロ ファーストインプレッション」で使った写真だが、「きっちり」「カリカリ」とは違った描写であることがお分かりいただけると思う。
この独特のやわらかさと雰囲気に私は一発でやられてしまった。とても好きな描写だったのである。
タムキューというレンズ
タムキューこと「SP AF90mm F/2.8 Di MACRO 1:1」は、対応メーカーごとにモデル名が違っており、ペンタックス用は (Model272E) になる。
キヤノン用やニコン用は、手ぶれ補正がついた新モデルが出た。が、新モデルは描写がやや硬くなったという話も耳にする。
ペンタックス用は旧モデルしか出ていない。手ぶれ補正はついていないが、ペンタックス機はボディに手ぶれ補正がついているので、そのまま旧モデルの描写をたのしめるわけだ。
時代によって、技術や設計は変わっていく。タムキューの描写は、その時代だからこそのものといえるかもしれない。
まとめ
K-70とタムキューの組み合わせは非常に気に入っている。
タムキューのやわらかさは、甘さと同居しているところもあって、このバランスをいかにとっていくかを考えるのもたのしい。
マクロレンズというと、花や昆虫などのクローズアップ写真のイメージが強いかもしれないが、中望遠レンズとしても普通に使うことができる。
寄れる中望遠レンズと考えると、さらに世界が広がる。マクロレンズはいろいろな場面で使えるのでおすすめだ。