今はK-70ユーザーですが、買う前は「K-S2にするかK-70にするか」でずいぶんと迷いました。
K-70はK-S2をベースにして進化させたような機種で、基本スペックは近いところがあります。どちらにするかで迷っている方も多いかと思います。
というわけで今回は、K-S2とK-70の違いをピックアップしてみました。よかったら参考にしてみてくださいね。
K-S2とK-70のスペック比較
外観・ボディのサイズ
K-S2とK-70は基本構造が近いこともあり、よく似た外観をしています。
【K-S2】
【K-70】
K-70のほうがやや丸みがありますが、ベースデザインはかなり近いものがあります。
ボディのサイズはK-70のほうがわずかに大きくなっています。
ボディの厚みも、K-70のほうがほんの少し厚くなっています。ボディの重さ(本体のみ)はK-S2が約618g、K-70が約628g。
いずれもわずかな差ですが、大きさ・厚み・重さともにK-S2のほうがコンパクトになっています。
スペック表による比較
まずはスペック表から、K-S2とK-70の違いをみてみます。K-70で進化した部分を赤で表示しています。
商品名 | K-S2 | K-70 |
発売時期 | 2015年3月 | 2016年7月 |
有効画素数 | 2012万画素 | 2424万画素 |
常用感度 | ISO100~51200 | ISO100~102400 |
フォーカスポイント | 11点測距(中央9点はクロスタイプ) | 11点測距(中央9点はクロスタイプ) |
シャッター速度 | 1/6000~30秒 | 1/6000~30秒 |
連写性能 | 5.5コマ/秒 | 6コマ/秒 |
ファインダー方式 | ペンタプリズム | ペンタプリズム |
ファインダー視野率 | 100% | 100% |
ファインダー倍率 | 0.95倍 | 0.95倍 |
手ぶれ補正 | 3.5段 | 4.5段 |
アストロトレーサー | ○ | ○ |
モニター | バリアングル | バリアングル |
RAW | 12bit | 14bit |
質量(本体のみ) | 約618g | 約628g |
撮影枚数(約) | ファインダー:480枚 | ファインダー:480枚 |
K-S2のよさをより進化させたのがK-70ということがわかりますね。
もともとK-S2自体のスペックが高いので、普段使いとしてはどちらも十分なスペックがあります。
画素数の違い
画素数はK-S2が約2012万画素、K-70が約2424万画素になっています。K-70のほうが400万画素ほど増えており、より精度の高い画質が得られるようになりました。
が、どちらもこのレベルの画素数になってくると、モニターで見る範囲では差がみつけにくいレベルになってきます。特にスマホやタブレットでは、ほぼ違いがわからないかと思います。
高感度の違い
常用ISO感度はK-S2がISO100~51200、K-70がISO100~102400となっています。
さすがにMAXまで上げると画質的には厳しいものがありますが、上限が高いほうが実用できるISO感度の幅が広がります。
K-70のほうが暗い場所での撮影がしやすくなっています(ノイズが出にくい、画像が荒れにくい)。
手ぶれ補正の違い
手ぶれ補正はK-S2が3.5段、K-70が4.5段になっています。段数が多いほうが、手ぶれ補正が強力になります。
また、ペンタックス機には「手ぶれ補正機構(SR=シェイクリダクション)」を利用した独自機能がついているのも特徴です。
イメージセンサーのホコリを除去する「DR(ダストリムーバブル)」、GPSユニットをつけることで星を追尾撮影できる「アストロトレーサー」といった機能があります。
おすすめ アストロトレーサーについてはこちらの本がわかりやすいです。
関連記事 こちらの記事で内容を紹介しています。
RAW 12bitと14bitの違い
RAWはK-S2が12bit、K-70が14bitとなっています。
数字だけみると「2」しか違わないように見えますが、階調をみると
- 12bit:4096階調
- 14bit:16384階調
という大きな差があります。
階調が多いほうが、色彩表現が豊かになります。RAW現像をする方はこの点にも注目ですね。
機能の違い
スペック表ではわからない部分に機能の違いがあります。K-70は後発ということもあり、K-S2にはなかった機能がいろいろと追加されています。
K-S2とK-70では次のような違いがあります。
リモートケーブル
K-S2ではリモートケーブルが使えませんでしたが、K-70では使えるようになりました。リモートケーブルを使いたい方は大きなポイントですね。
ちなみにどちらの機種もWi-Fiには対応しています。ですので、リモコンやスマホやタブレットを使った撮影は、どちらの機種もOKです。
リアル・レゾリューションの有無
K-70からリアル・レゾリューション・システムが搭載されました。
リアル・レゾリューションとは、超高精細画像の写真が撮れるシステムです。1回のシャッターで複数枚の写真を撮り、それらを合成してよりキレイな画像をつくりあげるというものです。
K-70では三脚が必須になりますが、これまで上位機種にしか搭載されていなかった機能でもあります。
ライブビュー撮影時のAF
K-70はハイブリッドAF(コントラストAF+像面位相差AF」を採択しています。そのため、ライブビュー撮影時のAFが、K-S2よりも高速になっています。
明瞭コントロール・肌色補正
K-S2では「明瞭強調」オン/オフだった機能が、K-70では「明瞭コントロール」として-4から+4までの9段階で調整できるようになりました。
また、人間の肌をキレイに写す「肌色補正」もK-70から加わりました。
動画機能
K-70から動画撮影中のAFにコンティニュアスAFが搭載されるようになりました。これにより、被写体が動いてもピントが追尾して撮影できるようになっています。
ちなみにFull HDのフレームレートは、K-S2が「30p/25p/24p」、K-70が「60i/50i/30p/25p/24p」となっています。
フレームレートの「i」と「p」の違いはこちらのページがわかりやすいですよ▼
K-S2とK-70 どちらがよいか
こうしてみていくと、K-70はさすがに後発といったつくりになっています。
本文中でも触れましたが、もともとK-S2自体が評価の高い機種なので、普段使いにはどちらの機種も十分のスペックがあります。
価格差が大きい場合は、K-70から加わった機能に魅力を感じるかが1つのポイントになるかと思います。特に必要がなければK-S2して、差額を交換レンズの資金にあてるのもよい方法です。
価格差が小さい場合は、K-S2を順当に進化させたK-70がよいかと思います。
ちなみに私は14bitのRAWに魅力を感じて、K-70にしました。
今回は、K-S2とK-70についてでした。興味のある方はよかったら参考にしてみてくださいね。