PENTAX K-70の解説書は2冊出ています。
1冊はかんたんminiシリーズの「PENTAX K-70 基本&応用 撮影ガイド」。
解説書としては鉄板のシリーズですね。これを買っておけば間違いないという安心感があります。
そしてもう1冊が、今回取り上げる「PENTAX K-70 スタートマニュアル」です。
電子書籍専売なので、知る人ぞ知る1冊かもしれません。つくりに少々クセはあるものの、なかなか面白い本だったので紹介します。
K-70スタートマニュアル
「K-70スタートマニュアル」は、電子書籍で展開されている「ぼろフォト解決シリーズ」の1冊です。
中身は、K-70の機能解説や使い方がメイン。
説明書だけではわかりにくい機能や、おすすめ設定も書かれています。
特に「この機能はどう設定しておけばいいんだろう」という点がある方は、おすすめ設定をみるだけでも価値があるかと思います。
読んでいてありがたかったのは、カスタムイメージの効果。
設定を変えるとどのような変化があるのかが、画像つきで解説されています。
また、そのカスタムイメージに向いている被写体・そうでない被写体も書かれており、とても参考になります。
今まで手探りでやっていた方もずいぶんと楽になります。
カスタムイメージのほかにも、リアルレゾリューションやHDRなどもくわしく解説されていて、理解の助けになります。
・・・と、部分ごとにみるといい感じなのですが、本(電子書籍)として考えるといくつかの難点があります。
【致命的な読みづらさ】読むのに根気が必要
K-70スタートマニュアルは、本(電子書籍)としてみると、致命的な読みづらさがあります。その点について紹介していきます。
電子書籍専売なのに見開きを多用
電子書籍はタブレットスマホなどの端末で読む方が多いかと思います。
・・・が、「K-70スタートマニュアル」は電子書籍専売なのにやたらと見開きが多くなっています。
端末を縦にして読んでいると・・・
このように見切れてしまうページがたくさんあります。
で、横にすると・・・
画面には入るものの、文字が小さくなり読みづらくなります。
文字を読むなら縦だけど見切れる、横にすると見切れないけれど文字が読みづらい・・・という非常にめんどくさいつくりになっています。
ちなみに商品説明では横向きが推奨されています。
※本書は2ページ見開き写真が多数掲載されています。そのため、画面の向きロックは解除して、横向きの見開き表示でご覧いただくことをおすすめします。
私は8インチのタブレットで読んでいますが、横向きで文字を読むのはかなり厳しいです。
全般に、大判の雑誌をそのまま電子書籍にしたようなレイアウトなので、ユーザー側で工夫しながら読む必要があります。
あと、一般の書籍に比べて「文章の行間が狭め」かもです(けっこう気になります)。
項目の順序がバラバラ
「K-70スタートマニュアル」はレイアウトに関しては、カメラ雑誌の元編集者が携わっていることもあってか、市販のカメラ雑誌やムック本に近い雰囲気があります。
が、構成が致命的で、項目の順番がバラバラすぎてとても読みづらいです。
通常、この手の本は
- 基本→少し応用→さらに応用
とすすんでいくのがセオリーだと思うのですが、この本はそれがめちゃくちゃです(汗)。
最初から読んでいくと「その話をなぜここでする・・・」みたいなことが多くあります。
「最初から順に読んで、理解を深めていく」ということがしにくいので、これからカメラを覚えようという方には厳しいつくりかと思います。
1冊目として間違いないのは「K-70 基本&応用 撮影ガイド」ですね。
目次が使いづらい
「K-70スタートマニュアル」は電子書籍専売なのに、目次がデフォルトのままです。
このように番号表示だけ。見出しが載っていないので、目次から見たいページを探すことができません。
毎回、本の最初にある目次ページに戻って、ページ番号を調べてジャンプしないといけません・・・(すごくめんどう)
・・・と、読みづらい点を挙げましたが、内容自体は面白いところも多いです。デメリットを許容できる方にとっては、たのしめる1冊かと思います。
Kindle unlimitedが便利
定価980円の本書ですが、Amazonの読み放題サービス「Kindle unlimited」に入っていると、読み放題で読めます。
この本のほかにもカメラ・写真に関連した本が多くあるので、興味のある方はおすすめです。
ぼろフォト解決シリーズも対象に入っているので、2冊読めば元がとれちゃいますよ。
まとめ
構成面で気になる点はあるものの、K-70ユーザーなら何かしら参考になる部分があると思います。
個人的には、カスタムイメージの設定による変化など参考になる部分が多かったので、読んでよかったと思います。
興味のある方はぜひ読んでみてくださいね。