先日の記事で、エゾビタキとコサメビタキをそれぞれ紹介しましたが、どちらも行動パターンがよく似ており、区別がつきにくい方もいるかと思います。
そこで今回は、B700で撮影した写真を使って、エゾビタキとコサメビタキの違いを紹介します。
見分け方のポイント
模様の違い
もっともわかりやすいのが「胸から脇にかけての模様」です。
【エゾビタキ】
エゾビタキは、胸から脇にかけて縦方向にはっきりとした模様が入っています。模様は黒っぽい色をしており、遠くからみても模様のあることが分かります。
【コサメビタキ】
コサメビタキの胸には、はっきりとした模様がありません。背中と同じ色の模様がうっすらと入っている程度です。
みられる時期
エゾビタキとコサメビタキは、姿をみせる時期に微妙な違いがあります。
【エゾビタキ】
エゾビタキは「旅鳥」です。日本では、春と秋の渡りの時期に姿をみせます。通常、夏の時期には姿をみせません。
【コサメビタキ】
コサメビタキは「夏鳥」です。主に春の半ばごろから秋ごろまで日本にいます。
色
エゾビタキもコサメビタキも、頭から背中にかけて「灰褐色」と呼ばれる色をしています。
灰褐色は、光の加減によって色が違って見えるのが特長で、グレーにみえたり、茶色がかってみえたりすることがあります。
【エゾビタキ】
こちらはエゾビタキです。光のあたる場所では、このようにやや茶色がかってみえることがあります。日陰などの場所では、グレーっぽくみえたりします。
【コサメビタキ】
こちらはコサメビタキです。この光の当たり方だと、灰色にうっすらと茶色を混ぜたような色にみえます。
・・・が、違う場所に行くと、グレーっぽくみえたり、茶色がかってみえることもあります。
このようにどちらも光の加減によって体の色の見え方が変わってきます。ですので、頭や背中の色よりも、胸の模様で見分けるのが確実です。
体の大きさ
どちらも小さな鳥ですが、コサメビタキよりエゾビタキのほうが大きなサイズをしています。
【エゾビタキ】
エゾビタキの全長(くちばしから尾の先端までの長さ)は15cmほどあります。スズメの全長が14cmほどですので、スズメよりわずかに大きなサイズをしています。
【コサメビタキ】
コサメビタキの全長は13cmほどです。エゾビタキよりも2cmほど小さい計算になります。スズメよりもほんの少し小さいサイズをしています。
場所
エゾビタキもコサメビタキも、平地から山地の林などでよく見られます。
【エゾビタキ】
エゾビタキは平地から山地の林、林縁部で姿を見ることができます。コサメビタキよりも明るい場所を好む傾向があります。
【コサメビタキ】
コサメビタキも平地から山地の林で姿を見ることができます。
おしまいに
今回はエゾビタキとコサメビタキの違いについてでした。胸の模様がいちばん見分けやすいポイントかと思います。
よかったら参考にしてみてくださいね。